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2015-05-30
お父さんを知らない、ちょっと切なくなる感慨深い大切なお話です

お父さんを知らない、ちょっと切なくなる感慨深い大切なお話です
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お父さんがいるけど、いない、これほど寂しいものはあるのでしょうか?お仕事とは言え、物心つかないころからお父さんと離れ離れになると、お父さんもつらい、お母さんもつらい、一番つらいのは子供です。
そんな家族の話を偶然居合わせたマタニティの方が、自分の将来と重ねるとある感情に変化が・・・

先日、電車で1時間の距離にある実家へ行くことにしました。
何の用事もないけれど、私のお腹にいる「初孫ちゃん」について両親とあれこれ話がしたかったんです。

結婚して以来ずっと憧れだったマタニティマークをバッグにつけて、電車に乗り込みました。
幸い席は空いていたので、1時間の距離をのんびり座って過ごすことになりました。
天気も良く、いい週末でした。

電車に揺られておよそ20分、とある駅で3人の親子が乗り込んできました。
私の座っていた7人掛けの席にお母さんと、3歳ぐらいのお嬢ちゃんが、そして向かいの席にはお父さんが座りました。
そのときから、お嬢ちゃんの隣も空いていたのに、お父さんの座る位置がちょっと不自然だなと思ったんです。妙な距離感と言いますか。

お父さんは手に大きなキャリーケースと、お土産ものらしき紙袋を持っていました。
紙袋にはタイ語の文字が書かれています。どうやらお父さんはタイから帰ってきたばかりの様子です。

お父さんとお母さんは積もる話があるようで、通路を挟んで会話をしていました。その間、お嬢ちゃんはうつむき気味でじっと大人しくお座りしていました。

お父さんとお母さんの話題はタイでの生活のことから、お嬢ちゃんのことに変わりました。
こないだの運動会の、○○○ダンスどうだった?ビデオ撮った?テレビは何が好きなの?保育園ではお友達と仲良くしてる?
お父さんはお嬢ちゃんに聞きたいこと、全てお母さんに聞くんです。

そのあたりでやっと気が付きました。ははあ、単身赴任ですか、と。
お父さんはタイに駐在員として赴任しているようなのです。何年目になるのかまではわかりませんが、おそらく赴任したばかりではないだろうと推測します。お嬢ちゃんとの距離がぽっかり空いてしまい、自分の子どもだというのにほんの些細な質問さえできずにいるのですから。

とどめはお母さんのこの一言。
「ねぇ、○○ちゃん。お父さんのこと思い出した?」

お母さんはお嬢ちゃんに優しく問いかけましたが、お嬢ちゃんは黙ったまま首をぷるぷると横に振りました。

ああ切ない…。

勝手な推測ですが、お嬢ちゃんが生まれて間もないころからすでにお父さんは遠く離れた地で暮らしていたのではないかなぁと思います。
愛しい一人娘に「お父さん」と認識してもらえないなんてどれほど辛いことでしょう。
それでもお父さんは働かなければならないんですね。愛しい妻と一人娘のために。お父さんってすごい。心の中で拍手を送りました。

偶然にも私と同じ駅で下車したその親子。ホームを出て、タクシー乗り場へ向かうそのときもやはりお嬢ちゃんとお父さんの間には切ない距離がありました。

お父さんは今回完全帰国だったのでしょうか?それとも一時帰国?
どちらにせよ、1日も早くお嬢ちゃんがお父さんを「お父さん」と呼んでくれることを願って止みません。
そして現在私のお腹にいる初めての子。実はこの子に関しても他人事じゃあありません。

何しろ夫は朝10時に起きて夜中3時に寝る生活ですから。
仕事の時間を考えると、子に会う機会があまりなさそうなんですよね…。うーん、心配。「このおじさん誰?」なんてことになったりして。
だけどそんな心配より今はちゃーんとお腹で育てること、そして無事出産することだけを考えよう。残りの心配はそのあとだ…
そんなちょっと切ないような、甘酸っぱいような思いにふけったとあるいい天気の週末でした。

記事提供:hazukittyさん

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